第3回 高校での情報リテラシー教育
■ 高等学校の教科「情報」では何を教えるのか
◆ 概要
高等学校の普通教育の教科「情報」は, 2003年4月に新設され,必修教科として実施されています。 文部科学省の 高等学校学習指導要領 の「第2章 普通教育に関する各教科」にある 「第10節 情報」(指導要領ページ内を「情報及び情報技術を活用」で検索) に内容の記述があり, 科目名として 「情報A」,「情報B」,「情報C」 が示されています。 大雑把に言えば,- 情報A : コンピュータの初心者向き,万人向き。実践力重視。
- 情報B : コンピュータの中級者向き。理系寄り。
- 情報C : 「広義の情報リテラシー」をしっかりと。どちらかと言えば文系寄り。
「情報A」,「情報B」,「情報C」 は,それぞれ独立した内容を持っており, 別々に履修することが可能ですが, 現状では 「情報A」 のみを開講している高校が多いようです。
◆ 情報A
学習指導要領を見ると,「情報A」の目標として,
とあります。コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を通して, 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識と技能を習得させるとともに, 情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。
また特徴的なのは, コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を 積極的に取り入れることになっている点で, 「情報A」では総授業時数の2分の1以上を実習に配当すること が原則です。
「情報A」の内容は大きく4項目
- (1) 情報を活用するための工夫と情報機器
- (2) 情報の収集・発信と情報機器の活用
- (3) 情報の統合的な処理とコンピュータの活用
- (4) 情報機器の発達と生活の変化
◆ 情報B
「情報B」の目標は,
です。 「情報B」では総授業時数の3分の1以上を演習に当てることになっています。コンピュータにおける情報の表し方や処理の仕組み, 情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させ, 問題解決においてコンピュータを効果的に活用するための科学的な考え方や方法を習得させる。
◆ 情報C
「情報C」の目標は,
です。 「情報C」では総授業時数の3分の1以上を演習に当てることになっています。情報のディジタル化や情報通信ネットワークの特性を理解させ, 表現やコミュニケーションにおいてコンピュータなどを効果的に活用する能力を養うとともに, 情報化の進展が社会に及ぼす影響を理解させ, 情報社会に参加する上での望ましい態度を育てる。
参考にしたページ :
ウィキペディア 情報 (教科)
高等学校学習指導要領 第10節 情報 (ページ内を「情報及び情報技術を活用」で検索)
新学習指導要領・生きる力
(高等学校:平成25年度入学生から)
愛知県総合教育センター 教科「情報」
NHK高校講座 情報A
情報処理学会 初等中等情報教育委員会
教科「情報」関連のページ :
東京学芸大学附属図書館 高等学校 教科「情報」
情報教育Wiki
コンピュータ教育推進センター
インターネット活用のための”情報モラル”刊行物 (コンピュータ教育推進センター)
教科「情報」 指導案&教材 岩手県立総合教育センター 情報教育室
平成25年度使用都立高等学校用教科書の採択結果について
文部科学省「情報化への対応」