第5回 社会的要請としての情報リテラシー
教育機関以外において実施されている情報リテラシー教育を概観します。
■ 企業内で実施される情報リテラシー教育
◆ 企業内教育に特有の特徴
企業内教育の分野では, 他の分野よりも以前から積極的にeラーニングが取り入れられてきました。 情報リテラシー教育もeラーニングで行われる事が多く, 現状としては, 市販されている情報リテラシー教育用eラーニングコンテンツは, 企業内教育を意識したものが大半です。
情報リテラシー教育が,企業内教育の一部として行われる場合, 当然, ビジネス関連のリテラシーの一つとして位置づけた形での情報リテラシーが対象となります。 「ビジネスリテラシー」と呼ばれる概念があり, 業務や営業活動に関する情報判断能力や情報活用能力を指します。 「ビジネスリテラシー」が情報リテラシーの土台であり, それが無くては情報リテラシーが役立たない, と論じられることも多いようです。
◆ ビジネスが目的意識にあるので,うまく学習意欲をかきたてられる
説明の中で取り上げられる具体例や注意点も,会社業務に関連するものです。 例えば,大学での情報リテラシー教育では
- 「電子メールの活用」 : 携帯メールのノリで書いちゃいけないよ。メールでの議論は 思い違いで喧嘩になりがちだから注意。
- 「表計算ソフト」 : 実験データの整理やグラフ化に便利でしょ。
- 「情報セキュリティ」 : コンピュータウイルス対策をあなどってはいけない。 ネットワークにつながったパソコンは管理不十分だと乗っ取られる。
- 「電子メールの活用」 : ビジネスパートナーとの効率的な意思疎通を図るための注意点は? 顧客と直接やりとりできる重要なメディアでもある。
- 「表計算ソフト」 : 在庫管理や売り上げに関する膨大なデータをいかに分析し, 今後の戦略をどう立てるか。
- 「情報セキュリティ」 : 個人情報漏洩防止は技術的な防止策よりも, 皆さん一人一人の意識向上にかかっています。
もちろん,IT系の企業の社員にとっては, 情報技術に関する知識が研究開発活動や営業活動に直接結び付くわけで, さらに細かく専門的な内容も含めて情報リテラシーを身に付けたいという ニーズがあります。
参考にしたページ :
http://ja.wikipedia.org/wiki/企業内教育
住中先生の営業データ実践活用塾(リンク切れ)
住中先生のITビジネス活用塾
タスク5 :
高校や大学の情報リテラシー教育と, 企業での情報リテラシー教育との共通点,相異点などについて (自身の体験があればそれも考慮して)コメントを 100字から200字程度で述べてください。
高校や大学の情報リテラシー教育と, 企業での情報リテラシー教育との共通点,相異点などについて (自身の体験があればそれも考慮して)コメントを 100字から200字程度で述べてください。