情報リテラシー教育をeラーニングで行うことの欠点

全くのIT初心者には無理

最近は基本的なコンピュータ操作を習得している人が多いので, 以前よりは問題になることは少なくなりましたが, 「eラーニングのシステムを利用すること自体に, 必要最小限のコンピュータリテラシーが必要である」という点においては, 情報リテラシー教育をeラーニングで行うことには矛盾があります。

学習環境と操作環境が重複する

「次のこの画面でここをクリックすると...」という説明を見ながら 実際に操作をする場合,コンピュータのディスプレイ上で

が交錯することになります。 複数の画面の切替えを頻繁に行っているうちに操作ミスを誘発する恐れもあるでしょう。

例えば2つのディスプレイを設置して, デュアルディスプレイ機能等で 「学習資料画面」と「操作画面」を分離して見ることができるのが好ましいでしょうが, 若干おおげさな設備が必要となります。

想定されていない操作ミスへの対処

情報リテラシー教育に限らず,実習形式での学習に共通することですが, 実習をeラーニングで行うと, 学習者が思わぬ操作ミスや勘違いをしてしまった場合に, そのまま袋小路に入り込んで学習が止まってしまう恐れがあります。 ドロップアウト防止に配慮が必要です。

操作習得に興味が偏りがち

「言語情報」の課題,例えば,

などの学習内容であっても, PCを前にして実際に操作しながら学習していることが影響して, どうしても操作習得に興味が偏る傾向があります。

反復練習が逆効果にならないよう

情報倫理,情報セキュリティ等の「態度」を習得する部分について, eラーニングシステムに内容を載せる際に, いきおい,自動採点の小テスト等で, 同一の小テスト問題を何度も反復させるような方法で学習させがちで, 学習者をうんざりさせることになって逆効果になりかねない, というのはよくある話です。

阿蘇の夕方
タスク6 :
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